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経理関連規程のあり方

経理規程の現状

「一応、経理規程みといて。まあ実際のところはOJTでフォローしていくから!」
「ウチの経理規程、更新したのいつだっけ?」
「経理規程を提出してほしいですと?何に使うんでしょうか」

このような会話、結構ありますよね。
経理規定は、上場時に一度ある程度のものを作ってしまえば、よほどのことがない限り大きく変更することはないですし、実務で経理規定にない細かいお話をたくさん捌くことになるため、そんなに重要じゃないよね、という感覚になりがちです。

監査の立場から見ても、会計監査上ポイントとなる論点が全て経理規定で網羅されている会社さんは極めて優秀で、実際には、経理関連規定は「ほどほど」に作られているようにお見受けしています。

かのガリレオは「それでも地球は回っている」とつぶやきましたが、経理ご担当の皆様からも、「それでも経理は回っている」とつぶやかれることと推察致します。

このブログでは、僭越ながら、経理関連規程をきっちり整えることで得られるメリットは計り知れないと主張します。

経理関連規程をキチンと整備するメリット

会社のすべてを会計の観点から見渡せる

会計は、企業の活動をお金で測っていくものです。
経理関連規程は、そうした企業活動を会計の側面から標準化したものに他なりません。
逆に言えば、経理関連規程を読めば、企業活動を理解できるということです(当然、会計に関する一定の理解は必要です。簿記やったことない人が経理規程を1ページ目から読むことは強くオススメしません)。

内部統制を効率化できる

経理規程を読めばやるべき会計処理がわかる、という状態にすることによって、当然ながら社内業務の効率化が図られます。
特に人材の流動性が高まっている昨今、いちいち対面で引き継ぎをする時間がない会社も増えてくると考えます。
キッチンとした経理関連規程ならば、「それに従うことによって自ずと内部統制が実践されている」状態を作り出すことができます。

監査対応時間が減る

「売上計上基準は?」
「ソフトウェア資産計上ルールは?」
「減損グルーピングは?」
監査対応では、基本的な会計論点の質問が結構多く出てきます。キチンと経理規程に各論点が抑えられていれば、「経理規程よめ」で済む話です。
期末決算の忙しい時期に監査六法をひっくり返して議論するのは、できれば避けたいですよね。
経理関連規程さえ見れば会社に関連する会計論点が全て抑えられている、という状態であれば、経理担当にとっても、監査担当にとっても、経理関連規程が会社の辞書的な役割になり、無駄なコミュニケーションが削減可能です。

貴社の経理関連規程の改善ポイント

check1:新しいビジネスや取引パターンが規程に盛り込まれていますか?

経理関連規程は一度作っておしまい、というものではありません。会社は常に新しいことを考え、実行していきます。そしてそれをお金で表現するのが会計ですから、どのように表現するか、標準化して規程に落としこむことが良い規程づくりのためには必要不可欠です。

check2:担当者や承認者はアップデートされていますか?

ビジネスだけではなく、組織も変わります。内部統制上、業務に牽制を効かせることはすごく大切で、組織が変わった時に、チキンと牽制機能が働いているか確認する必要があります(上場企業ではそれを毎年評価し、文書化する必要があります)。そして新しい組織が規程に反映されているか、確認しましょう。

check3:読んで理解できますか?

大変失礼な見出しですが、実際、経理関連規程を読まない理由の一つに、経理関連規程がわかりにくいというものがあります。
経理関連規程は1つの文書では完結せず、経理部の作業に関する規程、販売部門が行う作業に関する規程など、実施部門により分けられますし、また具体化のレベルにより基本規程→細則→マニュアルなどに分けられます。
こうした種々の文書のつながりを、キチーンと構造化しているかどうかが、わかりやすさに影響してきます。

おすすめ書籍

「経理規程ハンドブック」
キチンとした経理関連規程を整備されたい方はこちらの本をオススメします。経理規程作成の上で何より大事なのは基本思想です。この本は条文ごとに、どのような意味があるのか、なぜ必要なのか、関連する基準やルールが詳しく書かれており目からウロコでした。規程のサンプルも豊富で助かります。

おわりに

ちまたでは「決算書を読む!」系の本がたくさん出ており、会計の知識が求められていることが伺い知れます。
「じゃあ、ウチの会社はどうなんだろう?」と、自社の決算書を眺めてみてください。
書店で買ったビジネス会計本に照らして楽しむのも良いですが、せっかくなのでイントラから経理規程を引っ張って見てください。大まかに会計を理解したら、実際に自社が会計的にどう表現されているかみることで、会計知識が効率的かつ飛躍的についてきます!
各勘定科目がどんな考え方で、どのように作られているか、どんな部署が関与しているのか、などなど、見てみるのも面白いかもしれません。
「あ、これ自分の部署の話じゃん!」という項目があったら、ぜひご自身の業務と経理規定のお話をつなげてみてください。業務が会計としてどのように反映されていくかがお分かりになると思います。
逆に、経理関連規程を読んでも全く自分の業務と繋がらない、あるいは実態と異なるようなことがあったら、経理に教えてあげると良いです。
経理規程は、経理だけのものではなく、皆で作るものだと思います。

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